「今月の電気代、高すぎる…」と請求書を見てため息をついていませんか?
固定費である「基本料金」を下げたいけれど、「アンペアを下げてブレーカーが落ちたら、家族に文句を言われそう」と躊躇しているあなたへ。
実は、4人家族でも工夫次第で40A契約は十分に可能です。
ポイントは「我慢」ではなく、家電を使うタイミングを少しずらすだけ。
元電力会社社員の私が、ブレーカーを落とさずに年間約7,500円の節約を実現する「適正アンペアの計算方法」と「魔のトライアングル回避術」を伝授します。
この記事を書いた人
節約アドバイザー・カツコ 元電力会社コールセンターSV / 家計整理アドバイザー
5,000件以上の料金相談に対応。自身も4人家族で30A生活を実践し、年間1万円以上の節約に成功。「元中の人」としての知識を持ちつつ、同じ主婦として「家族に不便をかけたくない」という気持ちに寄り添う。無理な節約ではなく、仕組みで解決する「賢い手抜き」を提案する。
そもそも「基本料金」はどう決まる?10A下げるだけで年間いくら浮く?
まず、電気代の仕組みを簡単におさらいしましょう。
東京電力や中部電力などのエリアでは、契約アンペア数(A)に比例して基本料金が決まる「アンペア制」を採用しています。(※関西電力や中国電力などは「最低料金制」のため、アンペア変更による節約はできません)
この仕組みにおいて、契約アンペアを下げることは、最も確実で効果的な節約術です。
なぜなら、こまめに電気を消す努力とは違い、一度手続きすれば毎月自動的に安くなり続けるからです。
では、具体的にどれくらい安くなるのでしょうか?
一般的に、10A下げるごとに月額約312円(税込)安くなります。
- 60A → 40Aに変更した場合:
月額約624円減 × 12ヶ月 = 年間約7,500円の節約 - 50A → 40Aに変更した場合:
月額約312円減 × 12ヶ月 = 年間約3,700円の節約
年間7,500円あれば、家族で美味しい外食に行けますよね。
「たかが数百円」と思わず、まずはこの固定費削減のインパクトを知ってください。
4人家族の適正アンペアは?「感覚」ではなく「足し算」で決める計算式
「うちは4人家族だから、なんとなく50Aかな」
そんな風に感覚で決めていませんか?
実は、適正アンペアを決めるのに「家族の人数」はあまり関係ありません。
重要なのは、「同時に使う家電の量」です。
これを論理的に判断するために、主要な家電のアンペア数(100V換算)を知っておきましょう。
- 電子レンジ: 15A
- 炊飯器: 13A
- 食洗機: 13A
- ドライヤー: 12A
- エアコン(暖房): 6.6A(立ち上がり時は倍近くになることも)
これらを足し算して、契約容量内に収まるかを確認します。
以下の判定フローを参考に、あなたの家の「限界ライン」を見極めてください。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: IHクッキングヒーターを使っているご家庭は、無理にアンペアを下げず、プラン変更や省エネ家電への買い替えを検討してください。
なぜなら、IHは最大火力で使うとそれだけで20A〜30Aを消費するため、40A以下では料理中に他の家電がほとんど使えなくなるからです。生活の質を落とさないことが、節約を続けるコツですよ。
ブレーカーが落ちる「魔のトライアングル」とは?40A生活を成功させるコツ
「40Aに下げて、本当に大丈夫?」
そんな不安を持つあなたに、これだけは避けてほしい「魔のトライアングル」についてお話しします。
ブレーカーが落ちる最大の原因、それは「電子レンジ(15A) + 炊飯器(13A) + ドライヤー(12A)」の3つを同時に使うことです。
これらを単純に足すと40A。
ここに照明や冷蔵庫、テレビなどの待機電力が加われば、確実に容量オーバーでブレーカーが落ちます。
特に冬の朝、朝食の準備と身支度が重なる時間帯は要注意です。
しかし、逆転の発想をしましょう。
この3つさえ同時に使わなければ、40Aでも余裕で暮らせるということです。
具体的な解決策は「ずらしテク」です。
- ご飯は早めに炊く: 炊飯器が最も電気を使うのは「炊き始め」です。食事の時間の30分前には炊き上がるようにセットし、食べる頃には保温(微弱電力)にしておきましょう。
- ドライヤー中はレンジ禁止: 「髪を乾かしている間だけはレンジを使わないでね」と家族にルールを伝えるだけでOKです。
たったこれだけの工夫で、ピーク時の電力は大幅に下がります。
電子レンジはブレーカー落ちの「トリガー」になりやすい家電ですが、使う時間は数分間。
その数分間だけ他の家電を待てばいいのです。
工事不要って本当?スマートメーター時代のアンペア変更手続きガイド
「アンペア変更って、工事の人が家に来るんでしょ?面倒くさい…」
そう思って二の足を踏んでいませんか?
実は今、多くの家庭で「スマートメーター」への交換が完了しており、アンペア変更に立ち会い工事は原則不要になっています。
スマートメーターとは、通信機能を持ったデジタル式の電力計です。
これのおかげで、電力会社は遠隔操作で契約容量を変更できるようになりました。
手続きは驚くほど簡単です。
- 契約している電力会社のWebマイページ、またはコールセンターに連絡する。
- 「アンペアを〇〇Aに変更したい」と伝える。
- 早ければ数日後、遠隔操作で切り替わり完了。
これだけです。
家で待機する必要も、作業員を部屋に入れる必要もありません。
ただし、一つだけ注意点があります。電力会社によっては「原則として1年間は再変更できない(季節ごとの変更は不可)」というルールがある場合があります。
まずは無理のない範囲(例えば60A→50A、または50A→40A)で変更し、様子を見るのがおすすめです。
よくある質問:エアコンの効きや、基本料金0円プランについて
最後に、私が相談を受ける中でよく聞かれる質問にお答えします。
Q: アンペアを下げると、エアコンの効きが悪くなりませんか?
A: 全く関係ありません。
契約アンペアはあくまで「同時に使える電気の総量」を決めるもので、家電のパワー(電圧)には影響しません。40Aに下げても、エアコンは今まで通り涼しく(暖かく)なりますのでご安心ください。
Q: 「基本料金0円プラン」の電力会社に変えた方がお得ですか?
A: 一概には言えません。
Looopでんきなどの「基本料金0円プラン」は、基本料金がかからない代わりに、使った分だけの従量料金単価が高めに設定されていたり、燃料費調整額の上限がなかったりする場合があります。
電気をたくさん使う大家族や、基本料金が高いエリアにお住まいの方にはメリットがありますが、使用量が少ない家庭では逆に高くなるリスクも。まずは今の電力会社のままアンペアを下げる方が、リスクなく確実に節約できます。
まとめ:固定費削減は「我慢」ではなく「賢い選択」。今すぐ検針票をチェック!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
「4人家族で40A」は、決して無理な節約ではありません。
「魔のトライアングル」を避けるちょっとしたゲーム感覚で、年間7,500円ものお小遣いが生まれるとしたら、ワクワクしませんか?
固定費の削減は、我慢することではなく、仕組みを賢く選ぶことです。
まずは、手元の検針票やWeb明細で「現在の契約アンペア」を確認してみてください。
もし60Aや50Aになっていたら、それは「宝の山」かもしれません。
今夜の家族会議で、「うちは40Aにいけるかな?」と話し合ってみてはいかがでしょうか。
参考文献