引き出しの中身、開けた瞬間に「うっ」となることはありませんか？
一見隠れている場所だからこそ、気づかないうちに“見えないストレス”が積もっています。
物が多すぎて探し物が見つからないと、時間も心も少しずつ消耗してしまいます。
今回は、そんなストレスを減らすための引き出し整理の基本ステップを、初心者の方にも分かりやすく解説します。
1. 現状をリセット：全部出して“見える化”
なぜ「全部出す」ことが大事なの？
引き出しを整理するとき、多くの人が「中で整える」ことから始めてしまいます。
でも、それでは不要な物が奥に残ったままになり、根本的な改善になりません。
まずは中のものをすべて外に出すことで、「何を持っているか」を“視覚的に把握”できます。
これが、引き出し整理の最初の“リセット”です。
カテゴリごとに並べて量を確認
出したものを、「文具」「ケーブル」「薬」「メイク」「雑貨」などのカテゴリに分けて並べましょう。
同じジャンルのものを並べると、「ペンが10本もある」「似たケーブルが3本あった」など、無意識の“持ちすぎ”に気づけます。
これだけで、減らす判断がしやすくなります。
使用頻度の色分けで感覚を整理
迷ったときは、付箋やシールを使って色分けしてみましょう。
緑＝毎日使う、黄＝月1〜週1、灰＝半年以上使っていない。
この“色で判断”する仕組みは、頭の中で悩むよりもずっと楽になります。
2. 減らす基準：5つの質問で迷いを減らす
①最後に使ったのはいつ？
半年〜1年以上使っていないものは、あなたの暮らしの中で“役割を終えた”可能性が高いです。
使っていないものを「いつか使うかも」で残しておくと、空間がもったいないだけでなく、探し物の時間も増えてしまいます。
②どこで使う？
「使う場所が思い浮かばない物」は、結局引き出しの奥に戻るだけ。
使うシーンを具体的に思い描けない物は、いったん手放す方向で考えてみましょう。
③似たものはない？
同じ機能の物が複数ある場合は、“お気に入りの1つ”だけ残すのがコツ。
「使いやすい」「見た目が好き」など、基準を自分で決めると判断しやすくなります。
④見て気分が上がる？
引き出しを開けたときに「これ、好き」と思えるものを残す。
逆に、見ると「もったいない」「失敗した」と感じるものは、気持ちを引き下げてしまうため、感謝して卒業しましょう。
⑤今後30日以内に使う予定は？
「いつか使う」は、ほとんどの場合“使わない”です。
日付で答えられない物は、迷い箱に入れて1か月後に再確認。
期限を決めることで、物をため込む癖が減ります。
3. 仕切る＆分ける：引き出しの“住所”を作る
浅いトレーを活用して「定位置」を決める
引き出しの中がごちゃつく原因は、“住所がない”から。
100円ショップや無印良品などで買える浅型トレーを使い、「文具ゾーン」「ケーブルゾーン」「衛生用品ゾーン」など、区画を作ると見た目もスッキリします。
取り出しやすさを最優先に
よく使うものほど手前や右側（右利きの場合）に。
あまり使わないものは奥や左に配置しましょう。
使う頻度で配置を変えることで、探す時間がぐっと短くなります。
“入れすぎない”が整理のコツ
引き出しは「入る分だけ」が理想。詰め込みすぎると、出し入れが面倒になり、また乱れます。
常に7〜8割の余白を意識しましょう。物にも“呼吸スペース”が必要です。
4. 小物・ケーブルの具体的整理テク
ケーブルは「8の字巻き＋ラベル」でひと目管理
コード類は束ねてジッパーバッグに入れ、「スマホ充電」「PC」「カメラ」など明記。
絡まりにくくなり、どのケーブルがどれかわかるので探すストレスが激減します。
細かい物は“1ボックス1カテゴリー”
乾電池・輪ゴム・爪切りなどは、1種類ごとに1ボックス。
「ここに入る分だけ」とルールを決めると、買いすぎ防止にもつながります。
家族共有の小物は「透明ケース」
透明のケースを使うと中身がすぐ分かり、「どこに何があるか」が見えるので家族も協力しやすくなります。
5. 見える化ラベリングで“戻しやすい”仕組み
太字×日本語で分かりやすく
おしゃれな英字より、誰が見てもわかる日本語ラベルが効果的。
上から見たときに読める位置に貼ると、戻す動作が自然に続きます。
完成の状態を写真で貼る
整理後に引き出しの中を撮影して、内側に貼っておくのがおすすめ。
家族や子どもも「どう片付けるか」がひと目で分かるので、維持がラクになります。
6. 維持のコツ：3分リセットと“1in-1out”
1日1回、引き出しを3分チェック
寝る前や仕事終わりに3分だけ引き出しを見直す習慣を。
戻し忘れた物を戻すだけでOKです。
「乱れる前に整える」を意識すると、散らかる時間を未然に防げます。
“1つ入れたら1つ出す”を意識
新しい文房具やコスメを買ったら、同ジャンルの古いものを1つ手放す。
この「1in-1outルール」で、物の総量を一定に保てます。
月1回の“見直しデー”を決めよう
毎月1日や週末など、日にちを固定して“整理リセット”を。
1か月に1度の見直しで、いつでも気持ちよく使える引き出しになります。
7. よくある失敗とその解決法
仕切りを細かくしすぎて疲れる
最初から完璧を目指すと疲れて続きません。
最初は“ざっくり2〜3区画”から始め、必要に応じて細かく分けましょう。
家族が元に戻してくれない
「片付けて」ではなく「ここに戻してね」と具体的に伝えるだけで変わります。
ラベル・色分け・写真の見える化を組み合わせると効果大です。
すぐ散らかる
“保留ボックス”を1つ作っておきましょう。
判断に迷う物を一時避難し、週末に中身を見直すだけでスッキリを維持できます。
8. 初心者におすすめの3か所
①文房具引き出し ②メイク引き出し ③キッチン雑貨引き出し
よく使う引き出しは変化が見えやすく、モチベーションも上がります。
まずは1か所でOK。達成感が次の行動につながります。
まとめ：引き出しの整理は“心の整頓”
引き出しを開けたときに「すぐ取れる」「すぐ戻せる」——。
この小さな快適さが、毎日の気持ちを軽くしてくれます。
見えない場所ほど丁寧に整えると、暮らし全体がスムーズに流れ始めます。
今日から3分だけ、あなたの引き出しを“見える化”してみませんか？