家族が集うリビングは、暮らしの中心。
でも気づけば「テーブルの上に郵便物」「床にリモコン」「ソファに服」と散らかってしまうことも。
原因は、家族みんなが使うからこそ“誰でも片付けやすい仕組み”が必要だからです。
今回は、家族と共有できる収納ルールをつくって、自然にスッキリが続くリビングを目指しましょう。
1. なぜ散らかる？原因を「しくみ」で解決
散らかる理由①：戻す場所が決まっていない
「とりあえず置く」が増えるのは、“戻す場所が決まっていない”から。
家族それぞれの物が行き場を失い、テーブルやソファに集まります。
対策は簡単。「使う場所＝戻す場所」を意識して収納を設定することです。
たとえば、テレビのリモコンはテレビのすぐ横、子どものおもちゃは遊ぶマットのそば、が基本です。
散らかる理由②：手数が多くて面倒
フタを開ける、引き出す、重ねたボックスを持ち上げる…。
収納のハードルが高いと、家族は自然と「出しっぱなし」になります。
“ワンアクション収納”（入れるだけ・掛けるだけ）に変えると、片付け率がぐんと上がります。
散らかる理由③：家族がルールを知らない
「片付けて！」と言っても、家族には“どこに何をどう戻すか”がわかっていないことが多いです。
目で見てすぐわかる「ラベル・写真・色分け」が、家族共有の第一歩になります。
2. 家族で決める！シンプル収納ルール5つ
① 床置きゼロを目指す
「床に物を置かない」というだけで、部屋は一気にスッキリ。
掃除機もかけやすく、ホコリもたまりにくくなります。
帰宅時にバッグや郵便物を床に置く代わりに、“定位置トレー”を玄関やリビング入口に置きましょう。
② テーブルの“面出し”習慣
テーブルは家の「顔」。
食事や作業のあとに5分だけ、表面を空にするだけで清潔感が戻ります。
出しっぱなし防止のために、小物は“まとめトレー”を使うのもおすすめです。
③ 入れるだけ収納
「戻す」ではなく「入れる」。この違いが継続のカギです。
たとえば、リビングのブランケットは畳まずに大きめバスケットにポン。
出し入れのハードルが低い収納は、家族全員が自然に続けられます。
④ 1in-1outの意識
新しい雑誌やおもちゃを迎えるときは、同ジャンルのものを1つ手放す。
“モノの総量を一定に保つ”ことで、収納が崩れにくくなります。
特に子どもの物は増えやすいので、季節やイベントごとに見直しましょう。
⑤ 夜3分の“戻すだけ”リセット
夜寝る前に家族全員で3分だけ片付け。
それぞれの持ち物をマイボックスに戻すだけでOK。
「今日は疲れたから…」という日でも、短時間なら続けやすいですよ。
3. ゾーニングで“どこに何を置くか”を見える化
ゾーン分けの考え方
リビングは役割ごとに小さな“エリア（ゾーン）”を設定します。
「リモコンゾーン」「郵便ゾーン」「子どもゾーン」など、カテゴリごとに分けることで、誰でも迷わず使えるようになります。
ゾーン設定の実例
- 入口ゾーン：鍵・マスク・郵便物を一時置き
- くつろぎゾーン：ブランケット・リモコン・ティッシュ
- 学習/ワークゾーン：ノート・文具・充電スペース
- 充電ゾーン：スマホ・タブレット・ケーブル類
- キッズゾーン：絵本やおもちゃ、低い位置に配置
ゾーニングは、家族の動線を観察して決めるのがコツ。
「よく置かれている場所」＝「収納を作るべき場所」です。
4. 家族別“マイボックス”で責任を分担
人別カゴで片付けをラクに
家族ひとりに1つずつ、A4サイズの持ち手付きカゴを用意しましょう。
その日のうちに片付けきれない物や、自室へ戻す物をここに一時的に集めておきます。
週末に各自がリセットするだけで、リビングがごちゃつきません。
見た目にも楽しい工夫
カゴを家族ごとに色分けしたり、名札を付けたりすると楽しみながら習慣化できます。
子どもには自分専用のカゴを渡すと、自然と「片付けたい気持ち」が芽生えます。
5. 郵便・書類の管理は“流れ”を作る
イン→アウトボックスの二段仕組み
郵便物やお知らせは、1か所で受け取り、処理の流れを作るのがコツ。
「未処理」「提出・支払い待ち」の2段トレーを用意すれば、どこまで進んでいるか家族も一目で分かります。
期限を付箋で可視化
処理が必要なものは、付箋に「◯月◯日まで」と書いて貼る。
冷蔵庫やカウンター横など目に入りやすい位置に置いておくと忘れにくくなります。
6. リモコン・充電・ケーブル問題をスッキリ解決
リモコンは“立てて収納”
浅いボックスや仕切りスタンドを使い、リモコンを立てて収納。
立てることで、探しやすく戻しやすくなります。
「TV」「エアコン」「照明」など太字ラベルで明記しましょう。
充電コーナーを固定化
家族共有の“充電ステーション”を作りましょう。
ケーブルを用途ごとに分け、「スマホ」「ゲーム」「タブレット」とラベルを貼る。
電源タップをひとまとめにして、ケーブルの混線も防げます。
7. 小物や布物は“入れるだけ”で整える
ブランケット・雑誌・クッションの管理
ソファ脇に大きめのバスケットを置き、「入れるだけ」の収納に。
雑誌は1冊増やしたら古いものをリサイクルへ。
ブランケットは季節外にクローゼットへしまい、リビングには“今使う物だけ”を残します。
飾り棚やテレビボードも“余白”を意識
ディスプレイを減らして“余白”をつくると、空間に広がりが出ます。
見せる収納と隠す収納のバランスを整えるのがコツです。
8. 見える化ラベルで“誰でも戻せる”リビングに
太字×日本語×位置で伝わる
ラベルは太字・日本語・上から読める位置に貼るのがベスト。
英字や小文字はおしゃれでも伝わりにくいことがあります。
写真をラベルに添えると、子どもや高齢の家族にもわかりやすくなります。
写真収納で再現性アップ
収納完成後に写真を撮って、引き出しの内側に貼っておきましょう。
「元の状態」が見えると、誰でも同じように戻せます。
9. 子どもが“自分で戻せる”仕組み
目線・高さ・重さを調整
子どもの片付けが続かない原因は「届かない・重い・難しい」収納。
低めの棚・浅いボックス・フタなし収納で成功率が上がります。
片付けタイムを“遊び感覚”で
おやつ前やお風呂前に「おもちゃ3つ戻しタイム」。
「できたね！」と声をかけることで、片付けが楽しい行動に変わります。
10. 日々の習慣化でキープする
3分リセット＋週末ゼロ化
夜3分の“戻すだけタイム”を家族で行い、週末はリビングの平面（テーブル・カウンター・TV台）を一度空にする。
この2つの習慣だけで、散らかりは自然にリセットされます。
ルールを見直す“家族会議”
月1回、家族で「使いにくい場所」「新しく必要な収納」などを話し合う時間を。
子どもも意見を出すことで「自分たちの部屋」という意識が育ちます。
まとめ：ルールは“簡単・見える・入れるだけ”
リビングを散らかさないコツは、がんばることではなく仕組みを変えること。
床置きゼロ、面出し、3分リセットの3つを基本に、家族が自然に動ける収納ルールを作れば、ストレスフリーな暮らしに変わります。
無理なく、今日からできることを1つずつ。
あなたのリビングが、家族の笑顔が集まる場所になりますように。